物語ストリート(エッセイ)
広い公園の真ん中付近に 屋根付きのベンチスペースがあって。 そこに座り込むのが私にとっての贅沢の一つです。 雨の日には公園に誰もいないので。 そこで自宅から持参した水筒を取り出して コップに注ぐ。 中身は甘めに作ったホットカフェオレだ。 公園には…
黒猫がそう言うと、その夜は必ず雨が降った。 通り道のコンビニでビニール傘を買って良かったと思ったのが、丁度一か月前、黒猫との出会いの日だった。 「週末、商店街に新しい店が開く」 黒猫がそう言うと、週末には商店街に小さな雑貨屋さんが出来ていた。…
以前、私が大学生の頃、夜の東京を友達とふらふら歩いていたときのことです。9時くらいまでだらだら話しながら、目的もなく歩いていたのですが、明日も授業があるし、そろそろ家に帰ろうか、とりあえず一番近いJRの駅に行こう、ということになりました。スマ…
東北のド田舎に住む私は、仕事と一人暮らしの疲れが相まって心が疲れて少しの休暇を頂きました。 極寒の地で壁の薄いボロアパートに住んでいる私にとって玄関は脱衣場。ドア1枚向こうに心身と雪が降っている中、全裸で風呂場を出入りすると心臓が掴まれるよ…
私が大学1年のとき、山陰本線を完全制覇しようと思い郷里の山口市から下関の一駅手前の幡生から、下関発益田行きの普通列車に乗って終点の京都駅に向かった。見慣れた山口県内の線路脇には牡丹の花が咲いていて、道中、車掌さんに東京駅までの乗車券を見せ…
何気ない日々を楽しむ 平日と休日では起きる時間も一日の予定も行動範囲も食生活も大きく変わってくることが当たり前の様に存在する。 日常過ぎて何となく日々生きている人がいたり。そんなありきたりな日々が嫌な人もいたり。 そんな世の中で一人の青年は独…